生徒の親
親の評価も重要
家庭教師は雇い主の子供にマンツーマンで授業を行い学習指導をします。
その授業で学ぶのは学校で習う勉強であったり受験対策で、これらがしっかり身に付いているかどうかで家庭教師の評価も決まります。
ですが学校で素晴らしい恩師に恵まれた生徒がその人物の影響を受けるように、家庭教師で生徒となるその子供はその教師から様々なことを吸収します。
授業の内容や知識だけでなく人生の先輩から何かを得るのです。生徒は家庭教師から影響を受けて人間としても成長をする面がありますし、親もそれはわかっていて期待していることです。
子供に与える影響を考えると教師としてふさわしいかは学力だけでなく、性格や人柄、一般常識なども考慮されるでしょう。
親から信頼される家庭教師になるには人間性も必要で、逆にいえばこちらが備わっていれば適性があるともいえます。
教師の学力よりも人間性を重視する方もいますし、勉強面だけでなく人間的にも成長が期待できるような教師が理想的です。
子供が人間としても成長することを親は望んでいます。
家庭教師本来の役目ではありませんが、生徒である子供がなんらかの影響を受けることは充分に考えられますので、良い影響を与えるであろう教師が望まれます。
そして親にそう思われるようにすれば家庭教師としての評価も自然に良くなります。
逆に学力は満足のいくレベルでも、子供に悪影響を与えるのではと思われるようでは家庭教師としては敬遠されてしまいます。
話題・会話
子供の学力をアップさせる家庭教師ですが、親からすればそれだけで安心して子供を任せることはできません。
子供の成長に良い影響を与えてくれる人物、人柄が良くて話をしていて楽しい人、人間性も優れている方が家庭教師として採用されやすいことも覚えておきましょう。
家庭教師を選ぶ時に採用を決める親は、学力レベル・学習指導力だけでなく人間性にも注視して子供との相性を考えます。
そしてもし問題があると判断されたら、たとえ高学歴で頭脳優秀だとしても断られてしまう可能性があります。
ではどのような言動がマイナスポイントになるのでしょうか。それはなにげない日常会話からも敏感に察知されます。
まず話題のレベルが低いようではいけません。
自分や知人の自慢話や幼稚な趣味の話ばかりして、政治経済など新聞やニュースで取り上げられている話題が出てこないような会話ばかりでは、教育する人間として疑問をもたれます。
たとえ興味がないとしても、その話題が出てきたら対応できる位には知識を仕入れておきましょう。
そんなに難しいレベルまで掘り下げて理解する必要はありませんが、簡単なコメント程度は返せるようにしておくべきです。
新聞に目を通しているか、これだけでもずいぶん変わりますし話題の幅もグンと広がります。
共通の話題がなく話すことが思い浮かばない、イヤな沈黙状態に陥らないためにも豊富な話題は必須です。
そして会話をするときにはきちんとした敬語で、笑顔を絶やさず愛想よく振舞えば、学生ですので多少のミスは多めに見てもらえるでしょう。
誠実さが大事
家庭教師としての適性が疑われるのはどのような行為でしょうか。
それ以前に1人の人間として認められることが大前提ですが、生徒を預かる以上それよりも高いハードルが設けられていると考えなければいけません。
なのに生徒やその親に不信感を与えるようでは家庭教師の適性があるのか疑わしいと思われても仕方がありません。
第一に誠実さがない、誠意をもって指導していると思われないような行動はしてはいけません。
約束の時間に現れず遅刻ばかりしていたり、そのうえ見苦しい言い訳で誤魔化そうとするのは最悪です。
交通手段によってはたまには遅刻するのもやむをえないケースもあるでしょうが、このままでは遅刻しそうだと分かった時点で生徒宅に連絡を入れるべきです。
何曜日の何時に来ますと決めているのに、連絡もなく遅刻するようでは相手を不快にさせ、信用も失ってしまいます。
どうしても遅れてしまいそうな場合は早めに連絡を入れて、何時には着きます、と時間を伝えましょう。
また授業中には生徒と真剣に向き合う姿勢をみせ、適当に時間を潰していると思われる行為をしてはいけません。
お金を貰っているのですから当然で、授業中に私用の電話をしたりするのもアウトです。
その部屋には生徒しかいなくて親は気付かないだろう、と甘く考えてもいけません。生徒から親の耳に入るかもしれないからです。
勉強がはかどっているか気になる親は、授業はどんな感じかを生徒に聞くことは普通にありえる話です。